由比ガ浜大通りを歩いてみよう

この記事では、鎌倉の由比ガ浜大通りの雰囲気やお店などを紹介します。

由比ガ浜大通りとは

長谷観音前の交差点と、若宮大路との交差点である下馬の交差点を結ぶ東西に横断する道です。距離は1.5kmほどで、散歩するのにちょうど良い長さです。少し狭いけど、両サイドに歩道があり、平たんなのでベビーカーで訪れても大丈夫です。

今回は、下馬の交差点から長谷観音前の交差点（東から西へ）に向かって歩きました。

由比ガ浜大通りを歩いてみよう

皆さんもご存じの通り、鎌倉は歴史がある街です。

由比ガ浜大通りは、中世以前からある古い街道であり、現在も鎌倉地域を東西に横断する幹線道路です。当時は由比ガ浜大通りはもっと海に近く、戦国時代の雰囲気があったようです。

下馬の交差点から六地蔵

踏切から数百ｍ進むと、六地蔵と呼ばれる交差点があります。ここには、近くにあった裁判所での裁判の結果、有罪となった者が処刑された場所で、供養のため六体の地蔵様がいらしゃいます。

この角にはかつてはクリーニング屋がありましたが、最近新しい建物が建ち、ハンバーガー屋がオープンしました。

下馬から六地蔵までは、歴史ある商店街の風格を守るため「由比ガ浜通り景観形成地区」に指定され、道路境界から５ｍの範囲の建築物は、景観に配慮しないといけません。

鎌倉市が示している景観形成基準のイメージ図です。

建物は、道路の幅員とのバランスを考えて高さ約９ｍ以上（４階部分）は後退するルールになっています。そうすることで、道を歩いている時の圧迫感を軽減します。二階建ての高さが大体６ｍぐらいとなり（図の赤点線）、そのラインで建物の意匠が揃うと、各建物の前面のデザインが違っても統一感が生まれます。

六地蔵からThe Bank

由比ガ浜大通りを歩くと心地よいと感じるのは、このように景観に配慮されているからです。このブログで共有しているYoutubeを見ていただくと分かりやすいのですが、建物の高さを低く抑えているので、空が広く視界に入ります。

上の写真の真ん中にある古い建物は、「The Bank」というバーです。外観から予想できるように内部はレトロ感のある落ち着いた雰囲気です。The Bankの左側の道を進むと500ｍぐらいで、鎌倉海浜公園に着き、その先は由比ガ浜海岸です。道を散歩するより、海を見たいと思ったら、ここで左の道を突き進んでください。

上の写真の赤いポスト後ろの建物は、「パンとエスプレッソと 由比ガ浜商店」です。実はこのパン屋は数年前までタバコ屋でした。

左側はかつてタバコ屋だった時で、右側はパン屋に改装されています。「TABACCO」のサインと当時の窓口が残っています。このパン屋ではたばこはもちろん売っていませんが、かつての面影を活かして遊び心のあるリノベーションです。

The Bankから文学館入口交差点

その先しばらく歩くと、外壁が木でできた建物が見えてきます。建物は、田邊雄之建築設計事務所の設計による建築です。竣工当時と比べると外壁の色がくすんできて、街に馴染んでいます。建物には、カレーやクラフトビールなどのお店が入っています。

由比ガ浜大通りの下馬から長谷までの間には、ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンのコンビニがあります。

文学館入口交差点から長谷交差点

そろそろ長谷の交差点が近づいてきます。交差点の手前に古い建物があります。「のり真安齊商店」と言い、大正2年創業の農水産物加工問屋卸商店（乾物屋）で、現在の建物は大正13年に建てられました。石造の基礎や土間、揚戸（あげど）など近世の商家を思わせるつくりで、創建当初の姿をよくとどめています。頭の中でこの建物を道沿いに並べてみると、大正時代の街並みに思いを馳せることができます。由比ガ浜大通り沿いの建物は、最近どんどん建て替わっていますが、このように古い建物が残っていると、当時の様子が分かり貴重な遺産です。

さて、ついに長谷観音の交差点です。

お疲れ様でした！

【Youtube】由比ガ浜大通りを東から西に歩いてみました